【10問クイズ】産業医と健康経営について、何問わかる?
1.産業医を置くのが義務になるのは、従業員が何人のとき?
A.1人でもいたら
B.50人以上になったら
C.100人以上になったら
正解はB 50人以上になったら
従業員50人以上の事業所には、労働安全衛生法により産業医を選任することが義務づけられています。
詳しい解説はこちらの記事で→産業医の選任が義務になるのは、どのタイミングから?
2.産業医の資格を持っている医師は、全国で何人いる?
A.1万人
B.3万人
C.9万人
正解はC 9万人
2018年現在、産業医の資格を持っている全国の医師数は、約9万人にのぼります。
ちなみに、日本全体での医師数は約30万人です。
3.産業医の資格をもっている産業医のうち、実働している割合は?
A.ほぼ全員
B.2分の1
C.3分の1
正解はC 3分の1
厚生労働省が日本医師会産業保健委員会答申(2016年3月)から推計したところ、実働している産業医は約3万人となっています。有資格者が9万人ですから、ちょうど3分の1にとどまっています。
詳しい解説はこちらの記事で→「企業にはびこる、名ばかり産業医」 挑発的な書籍タイトルの真意は ?
4.会社として「産業医を置いている」という届け出はしているが、実際には活動していない状態を何という?
A.恩義貸し
B.名義貸し
C.仁義貸し
正解はB 名義貸し
実際のところ、中小事業所を中心に、産業医の「名義貸し」が幅広く行われています。「名義貸し」の実態について直接的に調べた調査はありませんが、厚生労働省の2016年の労働安全衛生調査では、産業医の選任の義務がある全事業所のうち、職場訪問が「年0回」の事業所は2割近くありました。
「名義貸し」のリスクについてはこちらの記事で→産業医「名義貸し」のリスク、知っていますか?
5.ストレスチェックが義務化されたのは何年?
A.2000年
B.2015年
C.これから
正解はB 2015年
2015年から労働者50人以上のすべての事業場に「ストレスチェック」が義務づけられ、メンタルヘルス対策についての注目が高まっています。
詳しい解説はこちらの記事で→ストレスチェック義務化、職場できちんと対応できてますか?
6.「健康管理を経営的視点から考え、戦略的に実践すること」を何という?
A.健康経営
B.ヘルシー経営
C.ポジティブ経営
正解はA 健康経営
健康経営はもともとはアメリカで誕生した考え方です。1992年に「The Healthy Company」を出版した臨床心理学者・ロバート・ローゼン博士が提唱したものといわれています。
7.「従業員が職場にいるにも関わらず、生産性が低下しているために生じる損失」のことを何という?
A.ゴーマニズム
B.アブセンティーズム
C.プレゼンティーズム
正解はC プレゼンティーズム
プレゼンティーズムは、具体的には、頭痛などの対象不良やメンタル不調、過労・睡眠不足による集中力の低下などにより生じる、ミスや作業効率の低下、業務の遅れといった損失のことです。
経済産業省「健康経営の推進に向けた取組」の資料によると、睡眠・休養のリスクの高い人は、日々の生産性損失(プレゼンティーズム)が32.9万円にものぼっていました。
詳しい解説はこちらの記事で→健康経営を「学級委員のかけ声」にしない、個人も企業もハッピーになるヒント
8.1995年に8,700万人いた生産年齢人口(15~64歳)は、2060年には何人になると言われている?
A.7,700万人
B.5,500万人
C.4,400万人
正解はC 4,400万人
少子高齢化が長く続いてきた日本では、団塊の世代が大量に退職した後、それを補うだけの労働人口がありません。しかも、日本の生産性人口は今後も急速に減少していきます。2060年の推計値4400万人は、戦後間もない1950年時点より少ない数値です。
働く人の絶対数が少なくなるなかで、従業員一人ひとりが心身ともに健康で、持てる力を最大限に発揮し、労働生産性を高めていくことが、これからの日本全体の重要な課題になってきています。
9.1990年に約21兆円だった国民医療費は2025年には、いくらになると言われている?
A.32兆円
B.43兆円
C.54兆円
正解はC 54兆円
高齢者が増えて医療費が多くかかるようになっただけでなく、いわゆる「働く現役世代」も高齢化が進み、多くの企業で40~60代の中高年世代が占める割合が高くなっています。40代頃からは糖尿病などの生活習慣病や心疾患、がんなどを抱えながら働く人が急増し、適切に対応しなければ医療費の増大の大きな要因に。併せて、働く若い世代も含めたメンタル疾患の増加も医療費増大の要因となっています。
10.中小企業は、日本の企業の何%を占める?
A.50%
B.75%
C.99%
正解はC 99%
日本の企業の99%以上を占める中小企業は、業種も規模も千差万別です。従業員の数や年齢、性別、生活習慣、職場環境、組織のあり方なども一つひとつ異なるため、「自分たちにあった産業保健活動」を「どのような効果につなげていくか」について、個々に考えていくことが大切です。産業医など、産業保健の専門家の力を借りながら取組んでいきましょう。
産業医の選任や休職復職対応などでお困りの際は、エムステージへご相談ください。
参考)「企業にはびこる名ばかり産業医」
著者:鈴木友紀夫
出版社:幻冬舎
価格:864円
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