パワーハラスメントは許さない! 健康経営マンガ:ねぎま産業(株)第4回
2月は、健康経営に取り組むいい感じの企業「健康経営優良法人2018」が発表される月。
「もしかしたら?弊社が?!選ばれる?!」ーーそんな皮算用をする会社があった(そもそも申請していないので選ばれるはずはない…)
会社の名前は、ねぎま産業株式会社。健康経営、がんばりたい気持ちが空回る…。そんな働くトリたちの奮闘記。
今回のテーマは「パワーハラスメント」。
第4回 逆らう奴は許さない
最近、上司がハラスメント対策に乗り出した。
「ことが起こる前に防ぐ!まずは社内の意識改革から!」という姿勢はすばらしいと思う。だがー。
言うことを聞かない奴は、南極へ…??
ご存じだろうか、南極の気温を。
気象庁によると、昭和基地での最低気温は-45.3℃。寒いなんてものじゃない。
一瞬でフローズンチキンになってしまう。
~~ さぁ、ここでCMです ~~
ジャ、ジャーン!
こちらが、今話題のフローズンチキン!
瞬間冷凍なので鮮度は抜群!時短料理にお手軽にお使いいただけます♬
ー わたしが、南極で凍らせました by上司ペンギン
…。
………。
い、いやだー!!
ハラスメントを防ぐための、新たなハラスメント。あぁ、不条理。
せめて自分は、このハラスメントの連鎖には加わるまい。。。
そう思うトリたちであったー。(完)
ハラスメント対策、取り組む企業は多いですが、ねぎま産業(株)では残念な感じになっていますね。
「ハラスメント」と一言でいっても、セクシャルハラスメント、モラルハラスメント、マタニティハラスメント、など様々。最近では、体臭や口臭といった”臭い”によって周囲に不快感を与える「スメルハラスメント」などもあります。
今回は、ペンギンがしてしまっている「パワーハラスメント」について解説します。
今日の人事労務キーワード:パワ―ハラスメント
パワーハラスメントとは
パワーハラスメント(以下、パワハラ)については、2016年に厚生労働省が「パワーハラスメント対策導入マニュアル(第2版)」「パワーハラスメント対策導入マニュアル(第2版)」を公開しています。
マニュアルでは、
・上司から部下に対するものに限らない
・職務上の地位や人間関係といった「職場内での優位性」を背景にする行為が該当する
・業務上必要な指示や注意・指導が行われている場合には該当しない
・「業務の適正な範囲」を超える行為が該当すること
と書かれています。一般的に「パワハラ」は、「上司から部下へ」の行為と捉えられがちですが、実はもっと広い範囲の行為を指すものなのです。
パワーハラスメントの6類型
厚生労働省は、パワハラの6つの典型例(行為類型)を発表しています。ただし、これだけをパワハラの範囲だと限定しているわけではありません。
①身体的な攻撃(暴行・傷害)
②精神的な攻撃(脅迫・名誉毀損・侮辱・ひどい暴言)
③人間関係からの切り離し(隔離・仲間外し・無視)
④過大な要求(業務上明らかに不要なことや遂行不可能なことの強制、仕事の妨害)
⑤過小な要求(業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと)
⑥個の侵害(私的なことに過度に立ち入ること)
各企業・職場で「パワハラ」の認識をそろえ、その範囲を明確にすることが重要です。
企業として取るべき予防対策
パワハラについて、明確な法規制はありません。政府の推進する働き方改革のなかで法規制も視野に入れた話し合いがなされている状態です。
企業としては
・トップが、「パワハラはなくすべきもの」というメッセージを発信する
・就業規則に関連規定を設けてルールを決める
・社内アンケートなどで実態を把握する
・研修を実施して教育する
・会社の方針や取組について社内で周知、啓蒙していく
などの予防対策をとっていきましょう。
厚生労働省が開設している、職場のパワーハラスメントの予防・解決に向けたポータルサイト「あかるい職場応援団」も参考になります。
(by サンポナビ編集部)
マンガ作者プロフィール:とりのささみ。
イラストレーター、デザイナー。
地方から上京しブラック企業に入社、転職に失敗して仕方なくフリーランスをやっている内になんだか楽しくなり、今に至る。ブラックジョークをオブラートに包むイラストが得意。
とりのささみ。 (@torinosashimi) | Twitter
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▼この記事は「健康経営マンガ:ねぎま産業(株)」の第4回です
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