【4つのポイント】衛生委員会の目的や必要人数・メンバーの役割を解説

(最終更新日:2020年7月21日)


一定の基準に該当する会社では安全委員会、 衛生委員会(または両委員会を統合した安全衛生委員会)を設置しなければなりません。あなたの会社もその対象ですか?

もしよくわかっていなくても、これを読めば大丈夫!

設置の目的、設置基準、構成メンバー、人数など、衛生委員会を設置する前のよくある疑問についてポイントを4つ紹介解説します。


目次[非表示]

  1. 1.〈ポイント①〉会社で衛生委員会を行う目的・機能を知る
  2. 2.〈ポイント②〉衛生委員会・安全委員会の設置基準を確認する
    1. 2.1.衛生委員会の設置基準
    2. 2.2.安全委員会の設置基準
    3. 2.3.安全衛生委員会の設置基準
  3. 3.〈ポイント③〉衛生委員会の人数と構成メンバーを決める
  4. 4.〈ポイント④〉衛生委員会における各メンバーの役割や資格・選任上の注意点を知る
    1. 4.1.衛生委員会における議長の役割と資格
    2. 4.2.衛生委員会における産業医の役割
    3. 4.3.衛生管理者の役割
    4. 4.4.衛生委員会の構成員
  5. 5.衛生委員会の設立で役に立つサイトのリンク集
  6. 6.衛生委員会の立ち上げ・設立は外部に依頼するのも手
  7. 7.まとめ
  8. 8.確認しよう!学び度チェック


〈ポイント①〉会社で衛生委員会を行う目的・機能を知る

労働災害防止の取り組みを労使が一体となって行うことが、委員会設置の目的です。

これまで多くの企業では、労働者の健康や安全について、企業の一方通行な措置が図られてきたケースが多く見受けられました。

企業側が労働者のために整備してきた内容と実際の現場での実状とでは、うまく適応・機能していない場合もあったのです。


また、過去の歴史から紐解くと、工事現場などでは労働者側に立った環境整備が整っていなかったために健康被害や労働災害にさいなまれる労働者も多く存在しました。

そのような労働者の健康・安全、あるいは危険、健康障害に対する企業側の意識向上と整備、そして労働者側の現状の報告、改善を話し合う場の必要性が高まったのです。

衛生委員会の機能は、労働安全衛生法に基づいて定められた健康・安全などに関する労働者の意見を、企業の措置に反映させるための制度にあります。

最悪の場合は死亡事故にもつながる労働災害は、環境整備の不十分さもさることながら労使間の意見の疎通や十分な取り組みがされていなかったことに起因することも少なくありません。

まさに、労働災害の原因および再発防止などは、労使一体となって取り組むことが必要不可欠なのです。


〈ポイント②〉衛生委員会・安全委員会の設置基準を確認する

衛生委員会の設置基準

衛生委員会では業種を問わず、常時50人以上の労働者が在籍している場合に衛生委員会の設置をする必要があります。


安全委員会の設置基準

安全委員会は、業種により設置基準の人数が異なります。

①従業員50人以上で次の業種に該当するもの

林業、鉱業、建設業、製造業の一部の業種(木材・木製品製造業、化学工業、鉄鋼業、 金属製品製造業、輸送用機械器具製造業)、運送業の一部の業種(道路貨物運送業、 港湾運送業)、自動車整備業、機械修理業、清掃業

②従業員100人以上で次の業種に該当するもの

②製造業のうち①以外の業種、運送業のうち①以外の業種、電気業、ガス業、熱供給業、 水道業、通信業、各種商品卸売業・小売業、家具・建具・じゅう器等卸売業・小売業、 燃料小売業、旅館業、ゴルフ場業


安全衛生委員会の設置基準

安全委員会および衛生委員会の両方を設けなければならない場合には、それぞれの委員会に替えて安全衛生委員会としての設置が可能となっています。


〈ポイント③〉衛生委員会の人数と構成メンバーを決める

衛生委員会の構成メンバーち人数は、企業が下記のように指名します。

A. 総括安全衛生管理者またはそれ以外の者で、当該事業場において事業の実施を統括管理する者もしくはこれに準ずる者:1名(議長)

B. 衛生管理者:1名以上

C. 産業医:1名以上

D. 当該事業場の労働者で衛生に関し経験を有する者:1名以上

議長以外の構成メンバーの半数を労働組合から(労働組合がない場合は労働者の過半数の推薦による指名された人で)構成する必要があります

委員の人数については、労働安全衛生法上、特に人数の定めはありません。会社の規模や業務の実態に基づいて適宜決定するものとされています。

※「衛生管理者って何?」という方には、関連記事もおすすめです。

「【2020年版】衛生管理者ってどんな資格?よくある10の疑問をQ&Aで解説」

衛生委員会の構成を図で表すと以下のようになります。


〈ポイント④〉衛生委員会における各メンバーの役割や資格・選任上の注意点を知る

衛生委員会における議長の役割と資格

司会進行を行う最も重要な役割です。スムーズな進行を心がけましょう。

社内に総括安全衛生管理者がいる場合は、総括安全衛生管理者が議長として指名されます。

総括安全衛生管理者は衛生管理者の資格を持っている必要はありません。
会社の規模によって総括安全衛生管理者がいない場合は、人事部長、総務部長、工場長、支店長などが指名されます。

統括安全衛生管理者については、厚生労働省の「統括安全衛生管理者について教えてください。」が参考になります。


衛生委員会における産業医の役割

専門家としての意見を述べる会社(事業者)側のメンバーです。産業医の出席は義務ではありませんが、構成員として出席することが望ましいとされています。

※衛生委員会を仕切る立場ではありません。

産業医は、医療を修めた専門家の目線から、労働災害の原因および再発防止についてアドバイスをします。

ですので、その産業医を選任する際は、その産業医が「役割を果たしてくれるか」どうかをよく見極める必要があります。

頼れる産業医を選任する方法については、(株)エムステージでダウンロードができる「産業医選任ガイドブック」でやさしく解説されています。

※「産業医って何をしてくれるの?」という疑問については、関連記事「産業医の仕事って具体的に何?主な10個の仕事内容」で紹介しています。


衛生管理者の役割

衛生管理者の資格を持っている者で、人事・総務担当が資格をとることが多いです。

常時50人以上の労働者がいる企業は、その職場専属の衛生管理者を選任しなければなりません。

衛生管理者はストレスチェックの実施事務従事者になることも多く、産業医とのやりとりの窓口になることも多いため、人望があり、職場のことをよくわかっている従業員で、役職者でない方が望ましいとされます。


衛生委員会の構成員

会社(事業者)側の委員は、少なくとも1名は役員またはそれに準ずる者が望ましいです。

それにより、話し合われた内容をすぐに運用にすすめることができます。労働者側の委員は、男女のバランスと部署のバランスを考慮して選任しましょう。

※任期の上限はありませんが、1年で改選することが多くなっています。

※議決をとるため、議長含め全体の人数は奇数の方がよいとされています。

(例として100名程度の企業の場合、5~7名の構成が多くみられます。)


衛生委員会の設立で役に立つサイトのリンク集

厚生労働省では、安全衛生委員会についての資料を公開しています。わからないことがあったら、まずはこちらをチェックしてみましょう。

・安全衛生委員会を設置しましょう - 厚生労働省

安全衛生委員会とは何か?設置基準は?など、わかりやすく書かれている資料です。

・職場のあんぜんサイト - 厚生労働省

労働安全衛生関係についてよくある質問がQA形式でまとめられています。

・よくあるご質問 - 厚生労働省 東京労働局

労働安全衛生関係について、よくある質問がQA形式でまとめられています。


衛生委員会の立ち上げ・設立は外部に依頼するのも手

「衛生委員会の立ち上げって、なんだか大変そう…」

「担当者として設立してみても、うまく機能するか心配…」

ここまで読んでみて、そう思われた方も多いかもしれません。

そんな時は、衛生委員会の立ち上げを社外に依頼するのも一つの手です。

企業に産業医を紹介するサービスを取り扱うエムステージでは、産業医の選任と同時に、専門コーディネーターが衛生委員会の設立もお手伝いしていますので、こうした会社に相談する方法もおすすめです。

※衛生委員会設立のみのサービスはございません。



まとめ

ではここで、学んだことをおさらいしてみましょう!

\ここがポイント/

・委員会設置の目的労働災害防止の取り組みを労使が一体となって行うこと
衛生委員会の設置基準:業種を問わず常時50人以上の労働者が在籍していること
安全委員会の設置基準:業種により異なる
・安全委員会、衛生委員会の両方を設置しなければならない場合:安全衛生委員会としての設置が可能
・構成メンバー:議長以外の構成メンバーの半数を労働組合から構成する必要がある
(労働組合がない場合は労働者の過半数の推薦による指名された人)


確認しよう!学び度チェック

【問題】衛生委員会は、常時何人以上の労働者が在籍している場合に設置するものでしょうか?


A.特に決まりはない

B.50人

C.100人

正解は‥B」!

衛生委員会の設置基準は、業種を問わず常時50人以上の労働者が在籍していることです。

安全委員会の設置基準は、業種により異なります。


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サンポナビ編集部

サンポナビ編集部

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