【2020年版】衛生委員会のテーマ1年分の実例を紹介~規定や疑問も解説

(最終更新日:2020月2月18日)


衛生委員会を設置しよう<準備編>」で事前準備が整ったら、いよいよ衛生委員会のスタートです!ここでは、衛生委員会の規定、テーマ、議事録についてなど、委員会の運営にあたってよくある疑問について解説します。

<特集>この記事は連載です。他の記事もチェックしてみましょう!

STEP1.健康診断の実施
STEP2.ストレスチェックの実施
STEP3.安全衛生委員会の立ち上げ  ← 今はここ 
STEP4.産業医の選任


目次[非表示]

  1. 1.まず知っておきたい「衛生委員会の規定」とは
  2. 2.衛生委員会の開催の頻度と時間
  3. 3.議事録について
  4. 4.衛生委員会の主な内容
  5. 5.1年間のテーマとスケジュールの例(サンプル)
      1. 5.0.1.〈衛生委員会の年間スケジュール・テーマの例〉
  6. 6.衛生委員会でのNG事例
    1. 6.1.産業医にすべてを丸投げするのはNG
    2. 6.2.個人が特定されるような事例を議題にすることは避ける
  7. 7.まとめ
  8. 8.確認しよう!学び度チェック

まず知っておきたい「衛生委員会の規定」とは


衛生委員会を発足したら、委員会を運営していくための規定を作成しなければなりません。委員の構成運営の仕方調査・審議する事項について定めるものです。

東京労働局のサイトに作成例「安全衛生委員会規定」があるので参考にしてみてください。

規定を作成したら、労働基準監督に提出することが義務づけられています。


衛生委員会の開催の頻度と時間

衛生委員会は、毎月1回以上開催するようにしなければなりません。一般的には、委員会は毎月1回の産業医訪問時に実施する企業が多いです。

時間は、だいたい30〜40分程度で実施されます。また、仮に委員会が法定労働時間外に行われた場合には、時間外賃金を委員に支給する必要があります。


議事録について


委員会での議事録は必ず作成する必要があり、3年間は保存する義務があります。

産業医は必要に応じて、議事録への記名捺印をします。産業医が出席できなかった場合には議事録を産業医に共有し、産業医が内容を確認できるようにしましょう。


議事録の書式は企業によってさまざまですが、内容にさほど違いはありません。委員会が開催された日付や場所、出席者の名前や人数、労働災害発生報告、安全衛生パトロール報告、各部門のリスクアセスメント活動報告などが主な記述内容です。


▶「衛生委員会・安全衛生委員会議事録」テンプレートのダウンロードはこちら


衛生委員会の主な内容


下記のような内容で、優先順位をつけて報告、審議していきます。

・衛生委員会での年間活動計画の審議
(骨子を事業者側で作成し、委員会で承認するスタイルが多いです。)

  • ストレスチェック実施計画の審議
  • ストレスチェックの実施状況や組織分析結果の報告
  • 長時間労働の状況の報告と対応についての協議
  • 健康診断実施状況や結果の報告、共有
  • 職場のヒヤリハット事例報告
  • 災害報告(労災発生事例の共有)
  • ケガや病気の報告
  • 休職者の報告
  • 前回の指摘からの改善報告
  • 産業医からの衛生講話※(5分~10分程度)

※衛生講話とは

産業医が、健康管理や衛生管理を目的に、社員に向けて実施する研修のことです。企業の希望に応じて行うもので、頻度・開催方法などが法に定められているものではなく、健康教育の一環として企業・組織の自発的な要望により開催されるものです。


1年間のテーマとスケジュールの例(サンプル)

委員会のテーマを考える際は、その季節にはどういった事故や健康被害が起きやすいかを考え、年間スケジュールを立ててみましょう。

〈衛生委員会の年間スケジュール・テーマの例〉

  • 新入社員が入社してくる新年度の4月は「安全衛生に関する基本知識」や「衛生教育」

  • 5月はメンタルヘルスケアや禁煙の推進

  • 梅雨時の6月は食中毒予防の推進など
  • 7月8月は問題になっている熱中症予防対策の話題がおすすめ
  • 9月は夏の疲れを残さないための健康対策と睡眠、休養
  • 交通安全週間のある10月は通勤中の交通事故予防の推進
  • 11月は流行シーズンに備えたインフルエンザなど感染症の予防について
  • 業務が忙しくなる12月は長時間労働の防止と健康障害対策
  • 真冬の寒さが厳しくなる1月は脳疾患予防や腰痛対策
  • 2月は生活習慣予防の推進
  • 3月は花粉症対策   など

ここで例に挙げたもの以外にも、季節ごとにさまざまなテーマを探してみましょう。

重要なのは、それぞれの企業にあった議題を作成することです。普段の調査をしっかりして、現場の悩みや問題に即したテーマを挙げられるようにしましょう。


衛生委員会でのNG事例


産業医にすべてを丸投げするのはNG

基本的には企業が安全衛生委員会を開催し、産業医は議題についてアドバイスや意見を述べる立場となります。

産業医が年間スケジュールや、議事録の作成などを行う必要はありません。しばしば「先生、何をすればいいんでしょう?」と企業側が産業医に丸投げしているケースがありますが、委員会は企業主導で行うべきものです。

だからといって、産業医であれば誰でも良いというわけではありません。

何もしない産業医は、「名義貸し産業医」と呼ばれ、そのことが労基署に指摘されれば安全配慮義務違反に問われる可能性もあります。

ですから、その産業医を選任する際は、その産業医が頼れるかどうかをよく見極める必要があるのです。

頼れる産業医を選任する方法については無料の「産業医選任ガイドブック」で解説しています。


▶「産業医選任ガイドブック」のダウンロードはこちらから


個人が特定されるような事例を議題にすることは避ける

例えば、「●●部の●●さんですが、たぶんメンタルがやられてるんだと思うんですよ。なんとかしないと……」と個別の従業員の事例を持ち出して議題にするのはNGです。

個人の健康情報は重要な個人情報であり、衛生委員会では個人が特定されないように配慮する必要があります。

もし、どうしても相談したいのであれば、会議の場でなく、個別に産業医または衛生管理者または人事・総務の担当者に相談しましょう。


まとめ

ではここで、学んだことをおさらいしてみましょう!

\ここがポイント!/

・衛生委員会を発足したら、規定を定める。
・衛生委員会の開催は毎月1回以上
・議事録は3年間保存
・年間スケジュールは、季節やイベントに応じてテーマを設定
・産業医は議題についてアドバイスや意見を述べる立場
・委員会は企業主導で行うもの
・個人が特定される事例は避ける


確認しよう!学び度チェック

【問題】衛生委員会の開催頻度は?

A. トラブルが起こった時

B. 年12回の中で自由

C. 毎月1回以上

正解は…「C」!

衛生委員会は毎月1回以上開催するようにしなければなりません一般的には、委員会は毎月1回の産業医訪問時に実施する企業が多いです


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※株式会社エムステージのサイトにリンクします。


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