【まとめ】産業医を紹介してもらう主な4つの方法とメリット・デメリット
(最終更新日:2022年10月20日)
会社に合った産業医を紹介してもらうには、どのような方法があるのでしょうか?
労働安全衛生法により、従業員50人以上の事業場では産業医を選任することが義務付けられていますが、せっかく選任するのであれば自社に合った産業医を見つけたいですよね。
本記事では、産業医を紹介してもらための代表的な4つの方法(相談先)について、それぞれのメリット・デメリットとともに解説します。
目次[非表示]
- 1.産業医を紹介してもらう方法①:医師会の利用
- 1.1.地元の医師会が産業医を紹介してくれるケースがある
- 1.2.産業医紹介を医師会に依頼するメリットとデメリット
- 1.2.1.≪医師会を利用するメリット≫
- 1.2.2.≪医師会を利用するデメリット≫
- 2.産業医を紹介してもらう方法②:健診機関の利用
- 2.1.健康診断の運営機関が産業医紹介の相談先になることも
- 2.2.産業医紹介を健診機関に依頼するメリットとデメリット
- 2.2.1.≪健診機関を利用するメリット≫
- 2.2.2.≪健診機関を利用するデメリット≫
- 3.産業医を紹介してもらう方法③:紹介会社の利用
- 4.産業医を紹介してもらう方法④:地域産業保健センターの利用
産業医を紹介してもらう方法①:医師会の利用
地元の医師会が産業医を紹介してくれるケースがある
産業医を紹介してもらう方法の一つ目は、地元にある医師会の利用です。
会社が所在する地域にもよりますが、地元の医師会が会員の産業医を企業に紹介してくれる場合があります。
このように、地域の産業医の紹介・推薦をしている医師会もあれば、医師会ウェブサイトに会員名簿を公開していて、各事業場が直接問い合わせをするように案内している医師会もあるのです。
しかし、中には産業医の紹介はしていない医師会もありますので、まずは事業場のある都道府県や郡市区医師会のウェブサイトを見たり、事前に問い合わせて確認しましょう。
ちなみに、日本医師会では産業医の紹介は行っていません。
産業医紹介を医師会に依頼するメリットとデメリット
医師会を利用して産業医を紹介してもらう場合には、以下のメリットとデメリットが考えられます。
≪医師会を利用するメリット≫
・地域の産業医を紹介してもらえる。
・地域の産業医リストに基づく紹介であれば地方でも探しやすい。
≪医師会を利用するデメリット≫
・産業医と事業場との直接契約になることが多いため、後に産業医を交代したい場合、一からほかの産業医を探す必要がある。
・支社や支店など他の地域の事業場でも産業医を選任することになった場合、相談する医師会が異なる。
・医師会は開業医の組織であるため、産業医の報酬額を統一している地域もある一方で、報酬が割高になる傾向がある。
産業医を紹介してもらう方法②:健診機関の利用
健康診断の運営機関が産業医紹介の相談先になることも
産業医を紹介してもらう方法の2つめは、健診機関を利用・相談することです。
健診機関には産業医や保健師などの産業保健スタッフが所属しているため、産業医の契約や紹介を行っている場合があります。
産業医紹介を健診機関に依頼するメリットとデメリット
健診機関で産業医を探す場合、以下のメリットとデメリットが考えられます。
≪健診機関を利用するメリット≫
・健康診断の実施と産業医の選任を合わせて手配できる。
・健康診断を受けた労働者に異常所見があった場合の医師の意見聴取も合わせて依頼できる。
・健診とセットで依頼するため、トータルのコストが割安になる傾向にある。
≪健診機関を利用するデメリット≫
・健診機関に所属する産業医は限られており、健康診断の繁忙期などは、従業員のメンタル不調などによる産業医面談や、休職者対応などに柔軟に対応できないことがある。
産業医を紹介してもらう方法③:紹介会社の利用
紹介会社の利用はポピュラーな方法。産業医選任後のサポート等もある
産業医を探す方法として近年急増しているのが、産業医の紹介会社を利用する方法です。
自社の業態・特徴やニーズに合わせて、紹介会社に登録されている産業医が紹介されます。
例えば「せっかく産業医を選任するなら、メンタルヘルスケアを強化したい」というニーズがある場合には、精神科専門の産業医を希望することもできるようです。
また、紹介会社によっては、紹介・選任をするだけでなく、選任後の産業保健活動をサポートするサービスを展開している紹介会社もあります。
紹介会社のサポートが人事担当者の負担を軽減
産業医の選任に関しては人事等の担当者にとって負担となる業務がいくつかあります。
例えば労働基準監督署へ「産業医選任届」の提出をはじめとした各種の行政手続等がが挙げられますが、紹介会社によってはこうした業務をを支援する書式・フォーマットの提供やプランが用意されています。
また、日常的な産業保健の活動状況や、保存が義務付けられている情報をクラウド管理できるシステムを有していることもあります。
数ある産業医紹介会社の多くはWEBで気軽に相談できます。サービスの内容を細かく紹介しているサイトも多いため、自社に合ったサービスを選ぶことがおすすめです。
「とりあえず情報収集してみたい」という方は、当ブログを運営する株式会社エムステージのサービス案内のパンフレットが分かりやすくまとまっています(※)。
まずは1社を調べてみて、他の紹介会社とも比較してみましょう。
※リンクは株式会社エムステージのホームページに移動します。同社では、産業医の選任とアフターサポートのプランが月額3万円より展開されていますので、ホームページをチェックしてみてください。
産業医選任を紹介会社に依頼するメリット・デメリット
専門の会社から産業医を紹介してもらう場合のメリットとデメリットとして、以下のものが考えられます。
≪紹介会社を利用するメリット≫
・登録産業医の中から、事業場の特徴や希望に合った産業医を紹介される。
・支社や地方拠点が全国にある企業でも、一括で紹介と選任を依頼できる場合がある。
・嘱託産業医の月1回の訪問の場合、料金が明確に示される場合が多い。
・専属産業医の場合、紹介会社が産業医と事業場の間に入ることが多く、給与額など雇用条件の交渉を任せられる。
・選任後のサポートサービスがある場合は、選任後も産業医との調整を任せられるため、産業医への要望を伝えやすく、産業保健活動の業務負担も減る。
≪紹介会社を利用するデメリット≫
・紹介会社が多くサービス内容もさまざまで、どこを選べばいいかわからない。
・都市部では産業医紹介を対応している会社は多いが、地方では少ない。
・産業医との直接契約に比べて、紹介料やサービス料などの手数料がかかる。
■紹介会社の比較については以下の記事がおすすめ■
産業医を紹介してもらう方法④:地域産業保健センターの利用
全国各地の「地域産業保健センター」に相談してみる
(独)労働者健康安全機構が運営する地域産業保健センター(通称「地産保センター)は、従業員50人未満の小規模事業場の事業者や労働者に対して、無料の産業保健サービスを提供しています。
産業医を選任していない事業場で産業医が必要になった場合は、地域産業保健センターを活用するといいでしょう。
ただし、サービスを利用する際には、地産保センターへの事前登録が必要です。
地域産業保健センターで産業医を探す場合、以下のメリットとデメリットが考えられます。
≪地産保センターを利用するメリット≫
・自社で産業医を選任していなくても、産業保健サービスを受けられる
・無料でサービスを受けられる
≪地産保センターを利用するデメリット≫
・従業員50人未満の小規模事業場しか利用できない。
・利用できる回数や人数などが制限されている場合がある。
・企業規模で従業員50人未満の小規模事業場が優先されるため、大企業の支社などは本社選任の産業医の協力を得るように求められることがある。
・毎回同じ産業医が担当するとは限らない。
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「産業医の選任、はじめてなので不安・・・」
「選任って、まずから始めればいいの・・・」という方も多いはず。
当ブログ「サンポナビ」では、無料のガイドブックも公開していますので、初選任の方も産業医交代をご検討の方も、ぜひチェックしてみてください。
産業医を紹介してもらう4つの方法について、確認できましたか?
それぞれの特長を上手に活用して、自社に合った産業医を紹介してもらいましょう。
当ブログを運営する株式会社エムステージでは、企業の産業保健活動を網羅的にサポートできるサービスを展開しています。
以下より、ぜひお気軽にお問い合わせください。
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