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〈産業医に聞いた〉面談ではどんなことを話す?~高ストレス・長時間労働編

目次[非表示]

  1. 1.そもそも「産業医」って、何をしてくれるの?
  2. 2.産業医との面談って…どんな話をしてるの?
  3. 3.産業医面談って、どんな時にやるの?相談はできる?
  4. 4.ストレスチェック後の面接指導、こんな相談も
  5. 5.長時間労働の”常連さん”と面接指導のときに話すこと
  6. 6.健康診断後の面談でも、気軽に産業医に相談を!
  7. 7.産業医面談で話したことの秘密は守ります。
  8. 8.産業医は「水先案内人」

そもそも「産業医」って、何をしてくれるの?

産業医とは、職場で労働者が健康で快適な環境で働けるように、専門的な立場から、指導や助言をする医師のことです。

産業医の業務は、メンタルヘルス相談や健康診断、ストレスチェック後の面接指導、休職復職面談、長時間労働面談など、業務は多岐にわたります。

企業の人事労務担当者と連携しながら、労働者の勤務時間についての情報や職場環境などを把握して、労働者の健康管理を行っています。

産業医Dr.ともよの人気連載。

3回目の今回は、意外とブラックボックス化していて知られていない、産業医との面談がテーマです。

ある日のビックリ面談から、面談の常連さんとの関係づくりなど、産業医の目から見たリアルな事例をお伝えします!

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この記事は連載第3回です。過去の記事もどうぞ。

【第1回】こんにちは!駆け出し産業医ともよです。

【第2回】健康診断ってほんとに必要?

【第3回】産業医との面談って、どんな話をしてるの?


産業医との面談って…どんな話をしてるの?

こんにちは!産業医ともよです。

今回は、産業医の面談レポをお届けします!
面談に人事が同席することはあまりないですよね。

人事担当者としては、産業医と従業員がどんな話をしているのか気になることもあるのでは……?

産業医面談って実はブラックボックス。

だからこそ、産業医の面談ではこんなことを話し合ってますよ!をお伝えしていければと思います。

面談に不安を抱く従業員の方への面談促進ネタにもお使いください。気楽にお読みいただけたらと思います。

産業医面談って、どんな時にやるの?相談はできる?

まだまだ駆け出しの産業医ともよが、今までに経験した面談をおおまかに分類すると、以下のような感じです。

・雇入健診後
・健康診断事後の措置
・長時間労働面談
・ストレスチェック結果が高ストレスで、医師面談を希望した場合
・休職・休職中・復職面談
・医療相談
・上記の面談でフォローが必要な場合

働く上で大切な「健康」に関する相談に対応しているのです。

今回はこの中の「高ストレス者面談」「長時間労働面談」「健康診断後の措置」についてお話ししますね。

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ストレスチェック後の面接指導、こんな相談も

ストレスチェック後の高ストレス者面談希望で、単発の面談をお受けしたことがあったのですが…

いらした元気そうな40代の女性「ストレスの原因はわかってます」ときっぱりこちらもこわごわとうかがってみると、職場でのストレスは一切ないとのこと。。

実は…恋人との仲がこじれるとストレスが跳ね上がり仕事にも支障がでてしまう、同僚にもなぐさめて支えてもらっている、とのことでした。

恋愛相談は何年ものっていなかったので、親身にお話を聴きましたがそわそわしてしまいました(笑) 事業所に対する意見書は、ご本人の意向を踏まえて作成しましたよ。


新米ともよには意外だった件でしたが、とはいえ面談でストレス要因が仕事以外にあることは、ままあります。もちろん、両方が重なって、ということは多いと思います……。


長時間労働の”常連さん”と面接指導のときに話すこと

私の職場では、長時間労働の際には、事前にストレス度をセルフチェックするアンケートに答えて持参いただき、身体の健康状態についても面談でうかがっていきます。

長時間労働が心身の健康障害をきたすことは、もはや言うまでもないことではあるのですが…
面談の際には「まだ」心身への影響があまりなく、元気いっぱい仕事もバリバリという方もおられます。

いわゆる「デキる」方がこのタイプの場合、周りの方にも同じようなレベルを求めてしまうことがあるので、一緒に働く方々も面談する機会があった場合には、上司について少し触れてみたりと、気に留めておくこともあります。


長時間労働は、普段からの仕事のやり方や抱え方による面もあるため、面談対象となる方は常連さんに偏りやすいです。

常連さんになること自体は好ましいことではないのですが、少しずつ信頼関係ができてくるタイミングで、常態化している残業や、本人もわかりつつ直せない習慣的な睡眠不足などについて、徐々にツッコミを入れていけるようにもなります。

心身に影響がでてきていないかを慎重にチェックし、労働時間をどう短縮できそうか、“一緒に”考えていくためにも単発ではなく、継続して面談機会があることのメリットを感じることは多いですね。



会社の産業医、面談に対応してくれていますか?

企業が安全配慮義務を果たすためにも「頼れる産業医の選任」が重要になります。

当ブログ「サンポナビ」では、ガイドブックを無料公開していますので、ぜひチェックしてみてください。



健康診断後の面談でも、気軽に産業医に相談を!

健康診断後の結果によって必要な場合、もしくはそうでなくても事業所のルールによっては健康診断の結果について面接で指導することがあります。

私の印象では、話したいことが思い当たらない方と、話し始めたら止まらない方、極端に分かれます。健康について話し始めたら止まらないのは、年配の男性が多いような…?? 


お話をうかがってみると、血圧の値が徐々に上がってるのを見て見ぬふりしている方、平気を装っているけれどテレビで放送された対策をこっそり試している方、実はたくさんひそんでます!

取り入れてほしい生活習慣についてお伝えしつつ、

「うっすら心配し続けるなら、一度病院を受診しては?」

「かかりつけ医をこの機会に持ってみては?」

とお話ししたりすることが多いです。


また、根拠のないサプリメントや民間療法については、冷静に、「おすすめしない」「それより今やるべきことは」とお伝えしています。

治療中の病気についての相談もありますが、受診以前の段階で迷われている方が多い印象ですね。現在職場も健康状態も問題なく過ごせている方には、自己紹介と、何かあったら気軽に連絡してほしいとだけ伝えます。

でも前回のテーマでお伝えした通り、こういう時間に実は気になっていた数値や健康状態の変化について、訊いていただけるのは大歓迎!職場についての愚痴や現状をお話しいただけるのもとても大切な情報です。面談の持ち時間が決まっていることが多いと思うので限りはありますが…せっかくの機会を活かしてくださいね。

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産業医面談で話したことの秘密は守ります。

身構えないで欲しいとこちらは思っていても、やはり初めての面談では緊張が伝わってきます。こちらも多少なりとも緊張します…。

その場合、大切な情報として、また少しでも緊張が和らぐ要素になればという思いも込めて、

「産業医は(会社と業務契約をしているが)会社の人間ではなく、もちろん人事の人間でもなく、中立的な立場であるということ」を強調してお話しし、「会社の上層部や人事の人に伝えたくないことでも、秘密は守ります、相談に乗れます」ということを伝えるようにこころがけています。

初回の面談で、話してよかった、道筋が立ったような気持ちでほっとした、と言っていただけると私も面談してよかったととても安堵して嬉しくなります。


継続して面談をする場合、勤務時間の許す中でできるだけこまめにお話ができるように考えてスケジュールを組みます。

特に休職や業務制限が必要となるケースでは、治療経過のなかで、また私との面談の回数を経るごとに、状況は変わっていきますので、やはり時間が必要だったんだと実感することは多いです。

もともと気が短くて、白黒はっきりさせたい派のともよですが、産業医になって、じっくり構えることの大切さが身に沁みます。

人事担当の方としてはできるだけ休職期間は短くしたいこととお察ししますが、ご本人の状況を踏まえて、産業医と協力して進めていっていただけたら嬉しいです。


また、人事の方からの希望、もしくは必要な段階として、面談の一部に同席いただくことはあるのですが、やはり上記のような理由から、基本的には産業医とご本人でじっくりお話ししたいと考えています

ご本人と面談する前に、人事の方から普段(病前)のその方の性格や周りの方の意見や評判、所属部署の具体的な業務内容やその特徴について情報をいただけると、大変助かります産業医としては、信頼関係を築くためにも、その会社をよりよく知りたいといつも思っています。


産業医は「水先案内人」

産業医はこのように日常業務で面談をしますが、カウンセリングをしているわけではありませんし、産業医は診断も治療も行いません。必要と判断した場合に、医療機関を紹介する立場です。

面談する際にはいつも、水先案内人、羅針盤のような存在でありたい、会社にとっても本人にとってもプラスになるような結果になるようにバランスを考えながら、社員の方が健康で長く働けることを目指したいと考えています。



医師プロフィール:Dr.ともよ

国立大学医学部卒業後、地元で初期研修を終え、その後眼科医としてのキャリアをスタート。眼科専門医取得後結婚し、現在3歳と1歳の2児の母。昨年から主に事務サービス系の事業所で嘱託産業医として勤務中。中学から研修医時代まで演劇に関わり、観劇が大好き。



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