副業解禁は嬉しいけれど…? 健康経営マンガ:ねぎま産業(株)第7回
副業元年といわれる今年。その流れに乗り遅れるまいと、意気込む会社があった。
「弊社も副業解禁、パラレルワーク!自由な働き方をとりいれよう!」
ーーその会社の名は、ねぎま産業株式会社。
今回のテーマは「副業」。働くトリたちは、いったいどんな副業を始めたのだろうか?
第7回 副業解禁
こんにちは。サンポナビ編集部です。副業解禁に踏み切った、ねぎま産業(株)。
さっそく飲食店で副業を始められたんですね。
こんにちは。部下のニワトリです。
はい。副業はずっとやってみかったので、解禁は嬉しかったです。
が、こんなことになるとは…。
よかった、よかった。
職場が違うと、気分も変わってリフレッシュにもなるだろう?
そう思うなら、毎日のように来ないでほしいです。
働き方の選択肢が増えた一方で、新たな悩みも増えましたね(笑)
「社内では得られない知識・スキルを獲得することができる」のが、副業のメリットのひとつだ。
ただ、漫然とやっていたのではスキルは取得できない!
上司として、飲食店でも着実にスキルアップをして欲しい!という思いから、毎日通っている。
常連客の「いつものやつ頼む」に対応できるようになったのは、ひとつ、スキルアップだな。
(すごいもっともらしく、適当なことを言っている…)
今日の人事労務キーワード:副業
なぜ、2018年は「副業元年」と言われているのか
これまでも、副業・兼業自体への法的な規制はありませんでした。
ですが、これまで厚生労働省が示していたモデル就業規則では、労働者の遵守事項に「許可なく他の会社等の業務に従事しないこと」という規定がありました。
このモデル就業規則が2018年1月に改定され、副業・兼業について規定が新設されました(第14章第67条)。
上記の規定が削除されたのです。 政府として、副業・兼業の推進に本腰を入れているこうした動きから、2018年は副業元年と呼ばれています。
ただし、必ずこの規定例どおりの規定にしなければならないというものではなく、あくまで「モデル」就業規則なので、副業を容認するかどうかは企業ごとの判断になります。
(副業・兼業)
第67条 労働者は、勤務時間外において、他の会社等の業務に従事すること
ができる。
2 労働者は、前項の業務に従事するにあたっては、事前に、会社に所定の
届出を行うものとする。
3 第1項の業務に従事することにより、次の各号のいずれかに該当する場
合には、会社は、これを禁止又は制限することができる。
① 労務提供上の支障がある場合
② 企業秘密が漏洩する場合
③ 会社の名誉や信用を損なう行為や、信頼関係を破壊する行為がある場合
④ 競業により、企業の利益を害する場合
副業・兼業の現状
厚労省がまとめた「副業・兼業の促進に関するガイドライン」によると、副業・兼業を希望する者は年々増加傾向にあり、2012年の就業構造基本調査では、就業者全体にの6%程度が副業を希望しています。
一方で「副業・兼業を認めていない」企業は全体の 85.3%で、自社での業務がおろそかになること、情報漏洩のリスクがあること、競業・利益相反になる、などの課題・懸念から、副業解禁はまだ一部の企業のみに留まっているのが現状です。
就業構造基本調査は5年ごとに行われており、最新の平成29年(2017年)調査結果は2018年7月末日までに公表される予定です。
最近は副業への関心も高まっており、副業希望者の割合にも変化があるのではないでしょうか。
副業について、会社の就業規則を定めよう
もし副業に関する就業規則がない場合は、しっかりと定め、ルールを明確化しましょう。
副業を認める場合の選択肢は、以下の3つのパターンが考えられます。
- 許可制にする
- 届出制にする
- 完全解禁する
副業には情報漏洩などのリスクも伴うため、一定のルールを設け「届出制」や「許可制」をとる会社が多いようです。
(by サンポナビ編集部)
マンガ作者プロフィール:とりのささみ。
イラストレーター、デザイナー。
地方から上京しブラック企業に入社、転職に失敗して仕方なくフリーランスをやっている内になんだか楽しくなり、今に至る。ブラックジョークをオブラートに包むイラストが得意。
とりのささみ。 (@torinosashimi) | Twitter
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