2つの規定がある!?ストレスチェックの対象となる「労働者」


労働者が50人以上の事業場にはストレスチェックの実施義務があるという話は、多くの方が耳にしたことのある話でしょう。

実はストレスチェックの対象となる「労働者」には、2つの意味が存在します。2つの「労働者」の意味が混在して使われていることも多いので、その違いを整理していきましょう。

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<目次>

1.ストレスチェックの対象となる「労働者」の2つの意味

2.「50人以上の労働者」にカウントされる「労働者」

3.ストレスチェックを受検させる対象の「労働者」

4.ストレスチェックの「対象」は、2つの意味があることに注意しよう

ストレスチェックの対象となる「労働者」の2つの意味

ストレスチェック制度における「労働者」には、事業場の労働者の人数をカウントする上での「労働者」と、実際にストレスチェックの受検対象となる「労働者」の2つの意味が存在しています。

つまり、【ストレスチェック制度の実施義務の対象となる事業場】を判断する際の「労働者」と、【ストレスチェックの受検対象】を判断する際の「労働者」は、別々の規定が存在しているということです。


「50人以上の労働者」にカウントされる「労働者」

労働者が50人以上の事業場にはストレスチェックの実施義務があります。

労働安全衛生法施行令第5条には以下のように規定されており、ストレスチェックもこの規定に基づいた事業場に実施義務が課されます

(産業医を選任すべき事業場)

第五条  法第十三条第一項 の政令で定める規模の事業場は、常時五十人以上の労働者を使用する事業場とする。


引用元:労働安全衛生法施行令

この条文内の【常時五十人以上の労働者】とは、労働者の契約期間や労働時間は関係なく、【常態として使用している労働者】をカウントします。

これに当てはまる労働者が50人以上働いている場合、その事業場にはストレスチェックの実施義務があります。これが1つめの意味の「労働者」です。


ストレスチェックを受検させる対象の「労働者」

一方で、ストレスチェックを実施する際に、実際に受検させる必要がある労働者は、以下のように契約期間と労働時間が規定されています。この規定があることが、1つめの「労働者」との違いです。

○ ストレスチェックの対象者となる「常時使用する労働者」とは、次のいずれの要件をも満たす者をいいます(一般定期健康診断の対象者と同様です)。


① 期間の定めのない労働契約により使用される者(期間の定めのある労働契約により使用される者であって、当該契約の契約期間が1年以上である者並びに契約更新により1年以上使用されることが予定されている者及び1年以上引き続き使用されている者を含む。)であること。


② その者の1週間の労働時間数が当該事業場において同種の業務に従事する通常の労働者の1週間の所定労働時間数の4分の3以上であること。


引用元:労働安全衛生法に基づくストレスチェック制度実施マニュアル

上記でも記載されているように、ストレスチェックを受検させる労働者かどうかの基準は、一般定期健康診断の対象者と同様と考えるとわかりやすいかもしれません。


ストレスチェックの「対象」は、2つの意味があることに注意しよう

まとめると、

ストレスチェックの実施義務がある事業場かどうかを判断する時は、常態として何人の労働者が働いているのかをカウントし、契約期間や労働時間は関係ない。ストレスチェックを受検する労働者は、健康診断の対象と同じで、契約期間や労働時間の規定がある。

ということになります。


厚生労働省が公開している、ストレスチェック制度関係 Q&Aにも、以下のように対象に関するQ&Aが掲載されています。


Q0-13

ストレスチェックの実施義務の対象は、「常時 50 人以上の労働者を使用する事業場」とされていますが、この 50 人は、どこまで含めてカウントする必要があるのでしょうか。アルバイトやパート労働者も含めるのでしょうか。


労働安全衛生法第 66 条の 10 に基づくストレスチェックは、労働安全衛生法施行令第5条に示す「常時 50 人以上の労働者を使用する事業場」に実施義務が課されています。この場合の「常時使用している労働者が 50 人以上いるかどうか」の判断は、ストレスチェックの対象者のように、契約期間(1年以上)や週の労働時間(通常の労働者の4分の3以上)をもとに判断するのではなく、常態として使用しているかどうかで判断することになります。したがって、例えば週1回しか出勤しないようなアルバイトやパート労働者であっても、継続して雇用し、常態として使用している状態であれば、常時使用している労働者として 50 人のカウントに含めていただく必要があります。


引用元:ストレスチェック制度関係 Q&A

ストレスチェックの対象という時に、2つの意味が混在していることに注意して、見分けるようにしていきましょう。


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