\導入数1,700件超!/エムステージの産業保健サービス

〈産業医コラム〉-2021新年-「認知」を変えてストレス抵抗力を高める


                                                 産業医科大学 産業衛生教授

浜口伝博

新年おめでとうございます。

とは言いながらも、コロナが解決しないではどうも晴れやかな気分にはなれません。実際、昨年から続く様々な社会規制や制限(遠隔勤務、出社頻度制限、会食禁止、Goto中止等)で、私たちは心も制限された状態になってしまっています。

外に出ない、人に会わない、移動しない、活動しない、といった「しない」活動は、本来人が好むはずの人との交流をさまたげるものだけに、強いられることはストレスでしかありません。

つまり昨年1年間は、国民全体がストレスを受け続けた1年間だったと言えます。


人がストレスを受けたとき、それがどのように人の健康に影響を与えるか、についてはすでに膨大な研究がされています。おもしろいのは、同じストレスがあっても皆が同じ反応を起こすわけではないということです。

実際に、同じストレス状況であっても、体調不変な人がいる一方で、体調を崩して寝込んでしまう人もいます。いったいその差はどこから来るのでしょうか。

このメカニズムを簡素化して説明しているのがNIOSHモデル(米国立労働安全衛生研究所)です。このモデルがいうには、ストレスが本人にふりかかったとき、個人ごとに「年齢、性別、性格、認知等」が違い、本人を取り囲む「社会的支援(上司、同僚、家族)」が異なるので、これら2種類のストレス緩和機能の強弱により結果が異なってくると説明しています。

要は、ストレスを受ける側の個人の力量や個人を取り囲む人の環境が、どのくらいクッションとして機能しているのかが分かれ目のようです。


さてここで気づく必要があります。このクッション機能には、自分で「変えられる要素」と「変えられない要素」があるということ。

「変えられない要素」には、あなたの「年齢、性別、性格」があり、自分以外の人たちである「社会的支援(上司、同僚、家族)」も自分の思い通りに変えることはできません。

大切なことはこれら「変えられない要素」に拘泥しないで、「変えられる要素」に注目することです。何かというと、それは「認知」。あなたの「認知」を変えることでストレス結果を変えられることになります

簡単に言えば、いかにストレスがあっても「認知」を変えていく。例えば、「いつまでも続くわけではない」「素晴らしい未来がまっている」「自分は超えられる」「これで自分は成長できる」「希望がある」「まだ負けたわけではない」などととらえ、自分自身のストレス抵抗力を上げること。往々にして人はストレスにさらされると、認知は悲観的な方向に流されやすい傾向があります。


ここで「認知」を変える簡単な方法をお伝えしましょう。それはポジティブワードを意図的に多用すること。

「ありがとう」「元気だね」「明るいね」「希望があるね」「わぁ、すごい」「やるねぇ」「感謝している」などを日常的に使うこと。口に出た言葉は他人に伝わり、自分にも反射して自分自身の自信と気分快適、そしてストレス抵抗力が高まります。

つまり、気分やモードが変わるので、それはそのままストレス克服力へとつながります。

さあ、言葉を変えて、気分を変えて、新年の開始です!

※文章出典:株式会社イーウェル「健康コラム」より

浜口伝博

浜口伝博

(はまぐち・つたひろ) 産業医科大学医学部卒業。病院勤務後、(株)東芝(1986~1995)および日本IBM(株)(1996~2005)にて専属産業医として勤務。その後、Firm & Brain(有) を設立し開業型の産業医として独立。大手企業を顧客企業としてもち、統括産業医、労働衛生コンサルタントとして活躍するかたわら政府委員や医師会、関係学会の役員を務めながら、産業医科大学をはじめ、慶應義塾大学医学部、順天堂大学医学部、東海大学医学部にて教鞭をとっている。

\導入数1,700件超!/エムステージの産業保健サービス

関連記事


〈産業医コラム〉暑い季節のその疲れに、「3つのR」のススメ

日本の夏は高温多湿であり、環境要因によるストレスが大きくなります。このため、多くの人にとって心身の調子を崩しやすい時季。自身では大したことがないと思う程度であっても、改善せずに積み重なると業務へ支障をきたすこともしばしば。産業医の榊原亙先生がストレスフルなこの時季を乗り切るための対処法を紹介します。

〈産業医コラム〉産業保健とマインドフルネス

作業管理と健康管理に直結する要素のひとつ「マインドフルネス」について、産業医の久保 浩太先生が解説します。

【2021年】メンタルヘルス・マネジメント検定ってどんな試験?よくある疑問をQ&Aで解説

2021年4月1日最終更新-職場での心の健康管理の取り組みが重視される中、働く人の心の不調を未然に防ぐことを目的とした「メンタルヘルス・マネジメント検定試験」がされています。コースの違いや内容、難易度などの疑問にお答えします。

<企業向け>新型コロナウイルス感染症対策の資料(産業保健師監修)

企業においては、感染予防に関する正しい知識を衛生委員会で共有し、従業員に啓発することが求められます。「産業保健担当者向け資料」と「衛生講話資料」、そして基本的な感染症対策についてまとめた「衛生講話サマリー」(社内掲示用)、「COVID-19のワクチンについて」の4つをご用意。 >無料ダウンロード

▼法令対応のサービスをご提供可能です!まずはお問い合わせください▼

◆TOP5◆

いま最も読まれている記事


◆TOP5◆

ダウンロード数の多い資料




<企業向け>新型コロナウイルス感染症対策の資料(産業保健師監修)

企業においては、感染予防に関する正しい知識を衛生委員会で共有し、従業員に啓発することが求められます。「産業保健担当者向け資料」と「衛生講話資料」、そして基本的な感染症対策についてまとめた「衛生講話サマリー」(社内掲示用)、「COVID-19のワクチンについて」の4つをご用意。

>無料でダウンロード