産業医と専門家が語る「リワークの必要性と課題」(メディア向け勉強会)

メンタルヘルス不調者等の復職支援、就労移行支援サービスを提供する株式会社リウェルは、2023年3月1日(水)に代々木に新しくオープンするリワーク施設『リウェル代々木センター』にて、リワークに関するメディア向け勉強会を開催いたしました。

講師には産業医の西本真証先生をお招きし、メンタルヘルスに関連する休職・復職について講演していただきました。当日の様子をレポートいたします。


リワークに関するトピックスと課題

休職者の現状とリワークが注目される背景

リワークとは「Return to work」の略語であり、うつ病をはじめとした何等かの病気で休職している従業員に対し、職場復帰を促す活動を指します。

近年「健康経営度調査」の調査項目に明記され、また、健康経営の取り組みの一つとして導入する企業が増えてきていることからわかるように、その注目度は年々高まっています。

本勉強会では、これまで約100件の企業にて産業医を経験し、約1万人のメンタルヘルス不調による休職者を対応してきたスペシャリスト産業医から【現場からみるメンタルヘルス不調者の休復職の問題とリワークの必要性】をお話いただき、続いて、当社の代表より【リワークを取り巻く社会の動向、現状の課題】【当社新サービス】についてお話しいたしました。


"メンタルヘルス不調が社会へ与える損失”メンタルヘルス休業者が復帰する際の大きな誤解

はじめに登壇したのは、センクサス産業医事務所の代表医師、西本真証先生。

「“メンタル不調が社会へ与える損失”メンタル休業者が復帰する際の大きな誤解~これだから、再発&再休業が減らない!」をテーマに講演を行いました。

〈講演内容のサマリー〉

・メンタルヘルス不調の現状

一番の課題は休職者が職場復帰した後に、再度メンタルヘルス不調が再発。それによって再休職する人が増加している現状がある。


・メンタルヘルス不調者の休職から復帰における 2 つの課題

企業側の課題は「主治医の診断書」や「産業医の意見書」の内容を鵜呑みにして、メンタルヘルス不調者を職場復帰させている。また、単に病状が良くなったということだけで復帰してしまっているという課題がある。


・復帰のためのアプローチの変遷

ここ数年で質の良いリワーク施設が増加している。職場復帰のために、適切なプログラムを受け、 再発予防のためのトレーニングをしっかりと実施する。そのうえで復職することが重要である。


・リワークとその必要性

メンタルヘルス不調者の職場復帰後の就労継続率について。約 1 年後でみると、リワーク施設に通った人は継続率が 8 割強になる一方で、 通っていない人は約 6 割程度である。また、中長期的にみるとその差が大きくなっていく。


リワークを取り巻く社会の動向と新サービスのご紹介

続いて、株式会社リウェル代表の鈴木友紀夫氏より、リワークを取り巻く社会の動向について講演が行われました。

リワークには以下のような課題があり、メンタルヘルス不調者や企業には適切な対応が求められていることが述べられています。

  • 「定員、エリアの課題」
  • 「メンタル不調“1回目”に何もしないという課題」
  • 「休職者任せになっているという課題」


また、『リウェル代々木センター』サービス管理責任者であり、公認心理師・精神保健福祉士の小川恭平氏による新サービスのアナウンスがありました。

リウェルの専用システム『wellco』によるオンラインの活用や、同社の目指す社会イメージ、そして離職問わず、メンタルヘルス不調者への再発防止策を徹底することで“好循環社会”につなげる施策について語られています。

基本情報

■株式会社リウェルについて

リウェルは「未来につながるリワークを。」をテーマに、一人ひとりが自分の適正や働き方を見つめ直し“休みながら 前に進める”リワークサービスを提供しております。

そしてこの度、休職中の従業員を対象にした法人向けサービス 『オンラインリワーク支援』を 4 月 1 日に、施設に通所可能な個人(休職者、離職者)を対象にした個人向けサービ ス『リウェルリワークセンター』の提供を 3 月 1 日に開始いたします。

■新サービス概要

〇法人向けサービス『オンラインリワーク支援』

・スタンダードコース(原則 8 週間):休職中の全国の従業員が対象

生活リズム安定化のサポート、業務遂行能力の回復、原因理解・再発防止策の習得、企業の復職判断の支援

・復職直前ライトコース(原則 4 週間):主治医の復職の許可が出た全国の従業員が対象

再発防止策の習得、企業の復職判断の支援

〇個人向けサービス『リウェルリワークセンター』

・就労移行支援事業【福祉サービス】(3~6 カ月想定):施設に通所可能な個人(休職者、離職者)が対象

生活リズム安定化のサポート、業務遂行能力の回復、原因理解・再発防止策の習得、離職者の就職支援

■『リウェル代々木センター』について

うつ病、適応障害等メンタルヘルス不調で休職・離職された方に対して復職・就労に向けたサポートをおこなうセン ターです。 ※東京都指定就労移行支援サービス(福祉サービス)

【住所】東京都渋谷区千駄ヶ谷 5-21-12 S-FRONT 代々木 4F

■サービスの詳細は以下■

サンポナビ編集部

サンポナビ編集部

企業の産業保健を応援する『サンポナビ』編集部です。産業医サポートサービスを提供している株式会社エムステージが運営しています。 産業医をお探しの企業様、ストレスチェック後の高ストレス者面接でお困りの企業様は、ぜひお問い合わせボタンからご相談ください。

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