産業医と企業が関わる業務について、よくあるご質問に回答します

私がお答えします


舘野 聡子(たての さとこ)
特定社会保険労務士/シニア産業カウンセラー/キャリアコンサルタント/メンタルヘルス法務主任者

民間企業に勤務後、社労士事務所に勤務。その後「ハラスメント対策」中心のコンサル会社にて電話相談および問題解決のためのコンサルティング、研修業務に従事。産業医業務を行う企業で、予防のためのメンタルヘルス対策とメンタル疾患の人へのカウンセリングに従事。2015年に社労士として独立開業、エムステージでは産業医紹介事業の立ち上げにかかわる。

安全衛生委員会について

安全衛生委員会は必ず設置しなければならないですか?

従業員50人以上の事業所は、衛生委員会の設置義務があります。
安全委員会は、業種によって設置義務が従業員50人以上か、100人以上か分かれます。安全委員会及び衛生委員会の両方を設けなければならないときは、安全衛生委員会を設置することができ、ほとんどがこのパターンで開催しています。

安全衛生委員会に参加する衛生管理者をどのように選べばよいですか?

人事・総務担当が資格をとることが多いです。衛生管理者が実施事務従事者になることも多く、産業医とのやりとりの窓口になることも多いため、人望があり、職場のことをよくわかっている従業員で、役職者でない方が望ましいとされます。また、資格を取得した方が退職や異動になる可能性も考慮して、複数名に受験させるようにしてください。資格試験は毎月実施されています。

衛生講話について

衛生講話とはなんですか?

安全衛生委員会や職場において、健康管理や衛生管理を目的に、産業医はじめ産業保健スタッフが従業員に向けて話す研修を実施します。
頻度・開催方法など法に定められているものではなく、健康教育の一環として企業・組織の自発的な要望により開催されるものです。

衛生講話は実施しなくてはいけないものですか?

企業からの要望で実施するものであり、実施義務がないため、決まった内容もありません。まずは、「衛生講話とは何か」ということを企業と産業医とで確認することが大切です。

休職面談について

休職の期間やタイミングはどのように判断するのでしょうか?

休職に対する法的な規定はなく、給料・タイミング・期間は企業の裁量(雇用慣行)によります。期間は多くの場合、その社員の勤務期間より1カ月~3年程度であり、就業規則によって主治医判断だけでよい場合もあれば、産業医面談が必要な場合もあります。
企業には、安全配慮義務があるため、勤務によって本人の健康が損なわれる可能性がある場合は、声掛けをしなくてはなりません。例えば、これまでにはなかったようなミスをする、居眠りや遅刻が多くなった等の様子が2週間程度続くような場合には、人事や産業保健スタッフが医療機関の受診を勧めます。こうした対応を怠ると、義務違反になる可能性があります。

産業医が就業不可とした場合に、企業は従わなければならないですか?

産業医はあくまでも医師としての意見を述べることが業務範囲です。産業医の意見を基にして、企業がどのような措置をとるかを判断します。その判断には産業医の意見だけでなく、主治医の診断書や本人の希望も考慮することが必要です。

復職面談について

企業が復職を催促することはできますか?

復職できることを証明するのは本人であり、主治医の証明と本人の申し出が必要になります。休職中に企業が本人と連絡やりとりをすることは可能ですが、復職を催促することはできません。
休職に入る際に、今後の連絡方法を確認し、定期的に診断書をもらうことを(できれば家族同席で)約束しておくことでその後の連絡をスムーズにとることができます。

復職に際して、産業医と主治医の意見が食い違う場合はどうすればいいですか?

主治医、産業医の双方の意見を聴いて判断するのは企業です。この溝を埋める方法としては、下記の3通りの方法が挙げられます。

  • 主治医に対して復帰後に労働者が従事する業務についての情報を伝え、それを基に判断してもらうよう依頼すること。
  • 具体的にどの程度の配慮をすることが必要かを主治医に明記してもらうこと。
  • セカンドオピニオンとして主治医でも産業医でもない医師に判断をゆだねること。

面接指導について

高ストレス者面接は産業医が行わなければいけないのですか?

必ずではありませんが、産業医又は事業場において産業保健活動に従事している医師が推奨されます。

長時間労働者面接は産業医が行わなければいけないのですか?

必ずではありませんが、産業医又は事業場において産業保健活動に従事している医師が推奨されます。

産業医について何かお困りのことがあれば、ぜひエムステージにご相談ください。

TEL:03-5437-2950
(平日9:00~18:00)お気軽にお問い合わせください

人事・労務担当者向けセミナーを随時開催中!

エムステージでは、企業の人事・労務担当者の方向けの無料セミナーを不定期で開催しています。
これまで「長時間労働問題」「メンタルヘルスの休職復職」をテーマに開催しご好評をいただいております。
次回セミナーのご案内をご希望の場合は、お問い合わせより「次回セミナ―案内希望」とお送りください。

前回のセミナーの様子
近年増加傾向にあるメンタルヘルスをめぐる労働問題、人事が休職・復職時にチェックすべき項目は何か、そして産業医と協働してどのように休職・復職対応に取り組むべきかについてお伝えしました。

講師を務める舘野 聡子(たての さとこ)
特定社会保険労務士/シニア産業カウンセラー/キャリアコンサルタント/メンタルヘルス法務主任者

この内容で送信します。よろしいですか?